TOBIU CAMP考-

9月14日トビウキャンプ当日、

前日までの90%の雨予報は外れ、

空は曇りと晴れを行き来している。

心地よい昼だ、

僕はなにか絵でも描いていようと思って

キャンバスのある中庭に行くと、

何か黒い(人型の)存在が独り、

木の彫刻の上に鎮座していて、

これは今僕は不思議なものを見つけたと思い、あっけにとられる間もなくすぐにそれをスケッチし始めた。

すると黒い存在は、

それまで黙っていたのに

その彫刻の上に立ち上がり

不思議な動きを始めた。

こんなところでバランスを取るなんてやはり普通ではない。

それから黒い存在は地に下りてきて

舞ったり座ったり自らのあらゆるフォルムを試している。

僕はこんなに動かれると描きづらいなと思いながらもデッサンを続けた。

僕の感じる描きづらさをよそに

自由に動き続ける黒い存在。

美しいフォルムだ。

僕はその姿を夢中で捉えていった。

気づけば壁はそのシルエットで埋まり、

空は暗くなり、

存在は姿を消していた。

僕はこの不思議な体験と

その絵を残せたことに多少の満足を覚えつつ、

絵を残したキャンバス=壁をライトアップした。

 

体育館でのbananasのライブが終わり、

辺りは静かになった。

僕は自分の描いた絵を見ながら

先の不思議な体験の記憶に浸っていた。

すると、黒い存在が再び姿を現した。

影を引き連れて。

存在と影は自らのシルエットと戯れるようにそこら中を舞っている。

時間の感覚を、

存在と影とシルエットによって見紛うような、

そんな時空間。

以前に足場を立てて高所に描いた絵にも

影は悠々と届き、

上下の絵は一時的に繋がったようにも見えた。

黒い存在と影とシルエットと上の絵の色が一つの画面になって僕の目に映った。

これは画期的だなんて思って

写真を撮っていたら、

今度は白い存在がその中に入ってきたのだ。

 

白い存在と黒い存在は互いに黒い影を引き連れてやはり僕の残した絵と戯れているように見える。

時に一体化したり、

時に巨大化して見ているものの目を騙している。

二つの存在は確かにそこで戯れそしていつの間にか消え、

僕の絵は僕の描いたものでないようにも思えた。

僕が残した存在のシルエットに今度は存在達がその影を残していったようだった。-